「花山天皇の出家」テスト問題〈3/3〉




【三】本文について、設問に答えよ。

花山寺におはしまし着きて、御髪おろさせ給ひて後にぞ、粟田殿は、「まかり出でて、大臣にも、変はらぬ姿いま一度見え、かくと案内申して、①必ず参り侍らむ。」と申し給ひければ、「②朕をば謀るなりけり。」とてこそ泣かせ給ひけれ。あはれに悲しきことなりな。日ごろ、よく御弟子にて候はむと契りて、すかし申し給ひけむがおそろしさよ。東三条殿は、もしさることやし給ふとあやふさに、さるべくおとなしき人々、なにがしかがしといふいみじき源氏の武者たちを《 X 》、御送りに添へられたりけれ。京のほどは隠れて、堤のわたりより《 Y 》うち出で参りける。寺などにては、もし、おして人などやなし奉るとて、一尺ばかりの刀どもを抜きかけてぞ守り申しける。

 

問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えよ。
①御髪 ②案内

問二 傍線部①の現代語訳として、適切なものは次のうちどれか。
ア 必ず戻って参ります。
イ 必ず参上して見せます。
ウ 必死に戻ってきました。
エ 必ず降参いたします。

問三 傍線部②とあるが、
(1)誰が、誰を「謀」ったのか。
ア 花山天皇が粟田殿を
イ 粟田殿が花山天皇を
ウ 語り手(大宅世継)が花山天皇を
エ 語り手(大宅世継)が粟田殿を
(2)現代語訳しなさい。
(3)「朕」が「謀」られたことを悟った部分を本文を四十字以内(句読点は字数に含まない)で探して、はじめと終わりの三字を答えよ。

問四 《 X 》《 Y 》に入るべき助詞を、Xは二字、Yには一字で答えよ。

問五 本文の出典と、文学ジャンルを答えよ。

 




 

 

 

 

 

【解答例】
問一 ①みぐし ②あない
問二 ア
問三(1)イ
(2)私を騙したのだなあ。
(3)まかり〜侍らむ
問四《X》こそ 《Y》ぞ
問五 大鏡、歴史物語




 

 

 

 

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