「花山天皇の出家」テスト問題〈1/3〉




【一】本文について、設問に答えよ。

永観二年八月二十八日、位につかせ給ふ。御年十七。寛和二年丙戌六月二十二日の夜、①あさましく候ひしことは、人にも知らせさせ給はで、②みそかに花山寺におはしまして、御出家入道せさせ給へりしこそ。御年十九。世を保たせ給ふこと二年。その後二十二年おはしましき。
あはれなることは、おりおはしましける夜は、藤壺の上の御局の小戸より出でさせ給ひけるに、有明の月のいみじく明かかりければ、「顕証にこそありXけれ。いかがすべからむ。」と仰せられけるを、「さりとて、とまらせ給ふべきやう侍らず。神璽、宝剣渡り給ひぬるには。」と、粟田殿の騒がし申し給ひけるは、まだ帝出でさせおはしまさざりYけるさきに、手づから取りて、春宮の御方に渡し奉り給ひてZければ、帰り入らせ給はむことはあるまじく思して、③しか申させ給ひけるとぞ。

問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えよ。
①出家 ②御局 ③神璽 ④春宮

問二 傍線部①の意味を答えよ。

問三 傍線部②を現代語訳したものとして、最も適切なものは次のうちどれか。
ア ひそかに花山寺にいらっしゃって、
イ ゆっくりと花山寺にいらっしゃって、
ウ 急いで花山寺においでになって、
エ はやく花山寺においでになられて、

問四 傍線部X〜Zはいずれも助動詞「けり」である。
(1)この中で文法的意味が異なるものを指摘し、記号で答えよ。
(2)(1)で答えた「けり」の用法を漢字で答えよ。

問五 傍線部③の指示内容を本文から二十九字(句読点は字数に含まない)で探して、はじめと終わりの三字を答えよ。

問六 本文の出典と、文学ジャンルを答えよ。




 

 

 

 

 

 

 

 

【解答例】
問一 ①しゅっけ ②みつぼね ③しんじ ④とうぐう
問二 驚き呆れる
問三 ア
問四(1)X
(2)詠嘆
問五 さりと〜るには
問六 大鏡、歴史物語




 

 

 

 

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