『檸檬』テスト問題〈第一段落〉

【一】本文について、設問に答えよ。

えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終抑えつけていた。A焦燥と言おうか、B嫌悪と言おうか――酒を飲んだ後に宿酔があるように、酒を毎日飲んでいると宿酔に相当した時期がやってくる。それが来たのだ。①これはちょっといけなかった。結果した肺尖カタルや神経衰弱がいけないのではない。また背を焼くような借金などがいけないのではない。いけないのはその《   》だ。以前私を喜ばせたどんな美しい音楽も、どんな美しい詩の一節もCシンボウがならなくなった。蓄音器を聴かせてもらいにわざわざ出かけていっても、最初の二、三小節で不意に立ち上がってしまいたくなる。②何かが私を居たたまらずさせるのだ。それで始終私は街から街を浮浪し続けていた。

 

 

問一 傍線部A〜Cのカタカナは漢字に直し、漢字は読みをひらがなで答えよ。

問二 傍線部①とあるが、「これ」とは何を指しているか。それを説明した文の空欄に入る語句を本文から指定された字数で抜き出せ。
◆(1 十字以上十五字以内 )が(2 三字 )を始終抑えつけていたこと。

問三 《   》に入るべき適語を本文から四字で抜き出せ。

問四 傍線部②とあるが、「何か」の正体を説明した文の空欄に入る語句を本文から指定された字数で抜き出せ。
◆(1 二字 )や(2 二字 )と言おうか、私の心を始終抑えつけているえたいの知れない不吉な塊。

問五 本文の作品名と作者を漢字で答えよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答例】
問一 Aしょうそう Bけんお C辛抱
問二 1えたいの知れない不吉な塊 2私の心
問三 不吉な塊
問四 1焦燥 2嫌悪 (順不同)
問五 檸檬、梶井基次郎

 

 

 

 

 

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