【二】本文について、設問に答えよ。
暁には疾く下り①なむと急がるる。「葛城の神もしばし。」など仰せらるるを、②いかでかは筋かひ御覧ぜられむとて、なほ臥したれば、③御格子も参らず。女官ども参りて、「これ放たせ給へ。」など言ふを聞きて、女房の放つを、「④まな。」と仰せらるれば、笑ひて帰りぬ。ものなど問はせ給ひ、のたまはするに、久しうなりぬれば、「下りまほしうなりに《 たり 》む。さらば、はや。夜さりは疾く。」と仰せらる。
ゐざり隠るるや遅きと、⑤上げちらしたるに、雪降りにけり。登華殿の御前は、立蔀近くてせばし。《 》いとをかし。
問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えよ。
①御格子 ②登華殿 ③立蔀
問二 傍線部①の文法的説明として、最も適切なものは次のうちどれか。
ア 強意の助動詞
イ 願望の終助詞
ウ 強意の助動詞+推量の助動詞
エ 完了の助動詞+意志の助動詞
問三 傍線部②の現代語訳として、最も適切なものは次のうちどれか。
ア どうして斜めにでも顔をご覧入れようか。いや、ご覧入れたくない。
イ どうして筋を通してご覧入れようか。いや、ご覧入れなくてよい。
ウ どのように真っ直ぐな気持ちを伝えようか。いや、伝えない。
エ どのように言えば筋道が通るのだろうか。いや、通らない。
問四 傍線部③を現代語訳せよ。
問五 傍線部④で述べている内容に合致するものは次のうちどれか。
ア 中宮定子は御格子が上がっていない状況の中、女房に「上げなさい」と行為を強制している。
イ 中宮定子が御格子を上げようとしている女房に対して「上げないで」と行為を禁止している。
ウ 清少納言は御格子が上がっていない状況の中、女房に「上げなさい」と行為を強制している。
エ 清少納言が御格子を上げようとしている女房に対して「上げないで」と行為を禁止している。
問六 《 たり 》を適切な形に活用させよ。
問七 傍線部⑤について、この部分の訳は「荒々しく上げたところ」であるが、何を「上げた」のか。本文から抜き出せ。
問八 《 》に入るべき漢字一字を本文から抜き出せ。
問九 出典と作者を漢字で答えよ。
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2020.6.19にサイト「ことのは」を開設、高校国語(現代文、古文、漢文)のテスト問題やプリントを作成、まれに中学国語の教材も扱っています。リクエストがあればコメントかTwitterのDMまで!!