「須磨の秋」テスト問題〈3/3〉設問

【三】本文について、設問に答えよ。

月のいとはなやかにさし出でたるに、①今宵は十五夜なりけりと思し出でて、殿上の②御遊び恋しく、ところどころながめ給ふらむかしと、思ひやり給ふにつけても、月の顔《 A 》まもられ給ふ。「二千里の外の故人の心」と誦じ給へる、例の涙もとどめられず。入道の宮の「霧や隔つる」とのたまはせしほど、いはむ方なく恋しく、折々のこと思ひ出で給ふに、よよと泣かれ給ふ。「夜更け侍りぬ。」と聞こゆれど、なほ入り給はず。
見るほどぞしばし慰むめぐりあはむ月の都は遥かなれども
その夜、上のいとなつかしう昔物語《 B 》し給ひし御さまの、院に似奉り給へりしも、恋しく思ひ出で聞こえ給ひて、「恩賜の御衣は今此に在り」と誦じつつ入り給ひぬ。御衣はまことに身放たず、傍らに置き給へり。
憂しとのみひとへにものは思ほえでひだりみぎにもぬるる袖かな

 

問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えよ。
①殿上 ②御衣

問二 傍線部①とあるが、「十五夜」の内容として、最も適切なものは次のうちどれか。
ア 七月十五日の初秋の名月
イ 八月十五日の中秋の名月
ウ 九月十五日の晩秋の名月
エ 十月十五日の初冬の名月

問三 傍線部②とは、具体的にどのような遊びか。

問四 《A》《B》に入るべき副助詞として、最も適切なものをそれぞれ選択肢より選び、記号で答えよ。
ア ばかり
イ のみ
ウ さへ
エ だに
オ など

問五 Xの歌について、掛詞を挙げ、どのような意味が掛けられているか答えよ。

問六 Yの歌について、「ひだりみぎにもぬるる袖かな」とは、どういうことか。簡潔に答えよ。

問七 出典と作者を漢字で答えよ。

◆答えはこちら!!

「須磨の秋」テスト問題〈3/3〉解答例

 

 

 

 

 

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