「光源氏の誕生」テスト問題〈1/3〉




【一】本文について、設問に答えよ。

いづれの御時にか、女御・更衣あまた候ひ給ひける中に、いとやむごとなききはにはあらぬが、すぐれて時めき給ふありけり。初めより②我はと思ひあがり給へる御方々、めざましきものに、おとしめ、そねみ給ふ。同じほど、それより下﨟の更衣たちは、③ましてやすからず。朝夕の宮仕へにつけても、人の心をのみ動かし、恨みを負ふ積もりにやありけむ、④いとあつしくなりゆき、もの心細げに里がちなるを、いよいよ飽かずあはれなるものに思ほして、人のそしりをも⑤えはばからせ給はず、世のためしにもなり⑥ぬべき御もてなしなり。上達部・上人なども、あいなく目をそばめつつ、いとまばゆき人の御おぼえなり。唐土にも、⑦かかることの起こりにこそ、世も乱れあしかりけれと、やうやう天の下にも、あぢきなう、人のもて悩みぐさになりて、⑧楊貴妃の例も引き出でつべくなりゆくに、いとはしたなきこと多かれど、かたじけなき御心ばへのたぐひなきを頼みにて、まじらひ給ふ。

 

 

問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えなさい。

①下﨟  ②上達部  ③上人  ④唐土

問二 傍線部①の直後に省略されている語句を四字で補いなさい。

問三 傍線部②とあるが、どのような心情か。最も適切なものを選び、記号で答えよ。

ア 不満  イ 自負
ウ 不快  エ 満足

問四 傍線部③とあるが、なぜか。

問五 傍線部④になったのはなぜか。その理由に該当する部分を三十五字以内(句読点は字数に含まない)で探して、はじめと終わりの四字ずつを書け。

問六 傍線部⑤を現代語訳しなさい。

問七 傍線部⑥とあるが、文法的に説明したものとして、最も適切なものを選び、記号で答えよ。

ア 完了の助動詞+推定の助動詞
イ 完了の助動詞+適当の助動詞
ウ 強意の助動詞+推量の助動詞
エ 強意の助動詞+婉曲の助動詞

問八 傍線部⑦は何を指すか。本文から十四字で探して、はじめと終わりの三字ずつを答えよ。

問九 傍線部⑧について、この事件を主題とした(1)漢詩を答えなさい。また、(2)作者も答えなさい。

 




 

 

 

 

 

 

 

【解答例】

問一 ①げろう ②かんだちめ ③うえびと ④もろこし

問二 ありけむ

問三 イ

問四 自分より身分の高い女御たちが帝の寵愛を受けるのはしかたないが、自分と同じ身分の桐壺の更衣が寵愛されるのは耐えることができないため。

問五 朝夕の宮〜ありけむ

問六 気兼ねなさることがおできにならないで

問七 ウ

問八 いとま〜えなり

問九(1)長恨歌

(2)白居易

 

 

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