1 過去の助動詞「き」「けり」
- 「き」
接続…連用形(カ変サ変には未然形に接続)
意味…過去(〜タ)過去に直接体験した事柄を回想する。(直接体験過去)
用例
①さやうの人の祭り見しさまいとめづらかなりき。(徒然・一三七段)
(訳)そういう若者の連中が賀茂の祭りを見た時の様子は実にめずらしいものであった。
- 「けり」
接続…連用形
意味…①過去(〜タ・〜ソウダ)過去に伝聞した事柄を回想する。(伝聞過去)
②詠嘆(〜ダナア・〜コトヨ)今、改めて気づいたという驚きや感動を述べる。
用例
①今は昔、比叡の山に児ありけり。(宇治拾遺)
(訳)今は昔、比叡山延暦寺に児がいた。
②またなくあはれなるものは、かかる所の秋なりけり。(源氏・須磨)
(訳)またとなく心にしみるものは、こういう所の秋なのだなあ。
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2020.6.19にサイト「ことのは」を開設、高校国語(現代文、古文、漢文)のテスト問題やプリントを作成、まれに中学国語の教材も扱っています。リクエストがあればコメントかTwitterのDMまで!!