「能登殿の最期」「壇の浦の合戦」テスト問題〈2/3〉

【二】本文について、設問に答えよ。

ここに①土佐国の住人、安芸郷を知行しける安芸大領実康が子に、安芸太郎実光とて、三十人が力持つたる大力の剛の者あり。我にちつとも劣らぬ郎等一人、弟の次郎も普通には優れたる②したたか者なり。安芸太郎、能登殿を見奉つて申しけるは、「いかに猛うましますとも、我ら三人取りついたらんに、たとひ丈十丈の鬼なりとも、③などか従へざるべき。」とて、主従三人小舟に乗つて、能登殿の舟に押し並べ、「えい。」と言ひて乗り移り、甲の錣をかたぶけ、太刀を抜いて、一面に討つてかかる。能登殿ちつとも騒ぎ給はず、真つ先に進んだる安芸太郎が郎等を、裾を合はせて、海へどうど蹴入れ給ふ。続いて寄る安芸太郎を、④弓手の脇に取つて挟み、弟の次郎をば⑤馬手の脇にかい挟み、ひと絞め絞めて、「いざうれ、さらばおのれら死出の山の供せよ。」とて、生年二十六にて海へつつとぞ入り給ふ。

問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で書け。
①郎等 ②錣

問二 傍線部①は旧国名であるが、現在の何県に相当するか。最も適切なものを選び、記号で答えよ。
ア 岩手県
イ 高知県
ウ 鹿児島県
エ 福井県

問三 傍線部②とほぼ同意の内容を指す語を本文から三字で抜き出せ。

問四 傍線部③を現代語訳したものとして、最も適切なものは次のうちどれか。
ア どのようにして従わせるのが良いだろうか。
イ どのようにして従わないでいられるだろうか。
ウ どうして服従させられるのだろうか。いや、服従させられることはないだろう。
エ どうして服従させられないことがあるだろうか。いや、服従させられるだろう。

問五 傍線部④「弓手」・⑤「馬手」について、
(1)読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えよ。
(2)各々の語意を、漢字二字で答えよ。

「能登殿の最期」「壇の浦の合戦」テスト問題 解答例

 

 

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