「源氏の五十余巻」テスト問題〈2/2〉設問

【二】本文について、設問に答えよ。

はしるはしる、わづかに見つつ、心も得ず、心もとなく思ふ源氏を、一の巻よりして、人もまじらず、几帳の内にうち伏して引き出でつつ見る心地、①后の位も何にかはせむ。昼は日暮らし、夜は目の覚めたる限り、灯を近くともして、これを見るよりほかのことなければ、おのづからなどは、そらにおぼえうかぶを、②いみじきことに思ふに、夢に、いと清げなる僧の、黄なる地の袈裟着たるが来て、「法華経五の巻を、とく習へ。」と言ふと見れど、人にも語らず、③習はむとも思ひかけず。物語のことをのみ心にしめて、我はこのごろわろきぞかし、盛りにならば、かたちも限りなくよく、髪もいみじく長くなり④なむ、光の源氏の夕顔、宇治の大将の浮舟の女君のやうに《 X 》あらめ、と思ひける心、まづいとはかなく、《 Y 》

 

問一 次の語句の読みを、ひらがな(現代仮名遣い)で答えよ。
①几帳 ②后 ③袈裟

問二 傍線部①の現代語訳として、適切なものは次のうちどれか。
ア 后の位と源氏物語は何になるというのか。いや、何にもならない。
イ 后の位も源氏物語と比べれば何になるだろうか。いや、何にもならない。
ウ 后の位がなくなったとしても源氏物語は何になるというのか。
エ 后の位は一つであるが、源氏物語は何個もあるに決まっているのか。

問三 傍線部②とあるが、何が「いみじきこと」なのか。最も適切なものを選び、記号で答えよ。
ア 全然理解できなかった源氏物語を読み進めたら、だんだんと理解できるようになったこと。
イ 源氏物語を読み進めていくうちに文章や人物を覚えていき、頭に浮かぶようになったこと。
ウ 途中は挫折をしてしまったが、とにかく読んでいくと感動する場面があったということ。
エ 昼は日中、夜は目が覚めている間に読んでいると、不眠症になってしまったということ。

問四 傍線部③とあるが、何を「習はむとも思ひかけ」なかったのか。本文から三字で抜き出せ。

問五 傍線部④を品詞分解したものとして、最も適切なものは次のうちどれか。
ア 強意の係助詞
イ 願望の終助詞
ウ 強意の助動詞+推量の助動詞
エ 動詞の活用語尾+推量の助動詞

問六 《 X 》に入るべき助詞をひらがな二字で書け。

問七 《 Y 》に入るべき形容詞として、最も適切なものは次のうちどれか。
ア あさまし イ めづらし ウ ありがたし エ あやし

問八 本文の出典と作者を漢字で答えよ。

 

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「源氏の五十余巻」テスト問題〈2/2〉解答例

 

 

 

 

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